「水彩画の魅力 - 風景・幻想・物語」展
姫路市立美術館
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油絵を描いたことのない人は多いと思われますが、誰でも一度は水彩画を描いたことがあるのではないでしょうか。その意味で水彩画は最も一般の方に親しみのある画材です。この画材の特徴は、水で溶くだけという手軽さにあると思われます。このことから美術教育の教材となったり、風景を写生するのに用いられたりしています。画家によっては、浮かんできたイメージをすばやく画面に定着させるために、油絵より手軽な水彩画で描くことを好む人もいます。手軽さと並んで、もうひとつ水彩画の特徴としてあげられるのは、余白を活かした表現が可能であるということです。油絵の場合通常は隅から隅まで絵具を塗りますが、水彩画の場合重要な部分だけを描いてあとは余白のまま残すことも可能です。こうしたことから、挿絵やカットなどには油絵より水彩の方が向いているようです。本展では水彩画の特性に注目し、風景画から絵本原画までさまざまな種類の水彩画を約100点でご紹介いたします。
【画像:岸田劉生 「麗子微笑之立像」 メナード美術館蔵】