東學 「天妖」
HEP HALL
このイベントは終了しました。
作務衣に雪駄、大阪ミナミの艶町に生息し、好きな舞台のポスターだけを創り続けるグラフィックデザイナーの異端児であり、エロティカルな女しか描かない「平成の浮世絵師」東學。この男の墨画「花魁シリーズ」は今、世界から注目されており、2004年にはインテリアデザイナー森田恭通によって、ニューヨークのジャパニーズ・ダイニング『MEGU』に起用されました。2007年には待望の墨画集『天妖』をPARCO出版より刊行。
本展覧会では、画集の原画となった30数点に加え、『MEGU』ロンドン店に向けた新作の「花魁シリーズ」15点を日本初公開。また、NHKハイビジョン放送『永遠の風神雷神図~俵屋宗達』にて紹介された「風之女神・雷之女神」やスカイパーフェクTVにて登場した「鬼子母神」も公開します。
【画像:「天妖」より】
メディア
スケジュール
2008年06月26日 ~ 2008年06月29日
11:00〜21:00開廊
アーティスト
Reviews
♂=サイトのトップに、
ちょっとショッキングなニュースが載ってる…。
最近のワタシは、ホンモノを見たいと思ってる。
今日から始まった
東學 墨画展:『天妖』
は、会場に入って立ち尽くしてしまう出来。
暗闇に息つく”女”はこの世に居る筈もなく妖しくて…。
特に半人半獣の構図の作品は、墨で色彩が無い分、
凄みさえ感じる。
けれど…。
一番気に入ったのは、學さんの落款だ。
菱形の象形文字みたいな朱色が、作品のここかしこに…。
会期は4日間。
見に行った方が絶対いい…。
>>JUN/26/'08(THU);
>>Written by "Kylin"
「眉が描かれていないからこそ艶かしい」
当展示のパンフレットを知り合いのギャラリーで見せたときに偶然居あわせた女性ピアニストの発言である。
東氏の墨画は、その線に価値がある。10本にも満たない線で構成される女性の貌の色艶は、他の現代を生きる画家達の追随を許さない美を保持している。
そしてところどころに含まれる遊び心ともいえるような、絵画でしかありえない表現。かのルネ・マグリットやデルヴォーの絵が好きな方であれば、初見の方でも東氏の作品の良さにすぐ気づくと思われる。
繊細で大胆な墨運びによって生まれた何とも謂えぬ女達の存在感は、見ていてただ感嘆にくれるばかりである。
池田氏・片桐氏とのコラボレートも鮮やかで、今回の展示のすばらしさを引き立たせている。これらは実際によく見ていただければ解るだろう。
公開されている作品は、今年の東京での展示で発表された作品なども含め多数展示されている。今後はしばらく展示機会がないということなので、是非見逃さないでいただきたい。