「平安時代の考古遺物 - 源氏物語の時代」展

京都国立博物館

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今年、2008年は『源氏物語』が書かれてから一千年目とされます。作者の紫式部は学問の才能を左大臣の藤原道長に認められ、道長の長女で一条天皇の中宮である彰子の女房として宮仕えにあがりました。一条天皇を中心とするこの宮廷での見聞が源氏物語執筆の根幹となったとされています。
展示の主役はその藤原道長が寛弘四年(1007)に大和国の金峯山に参詣して埋納したひかり輝く金銅製の経筒(国宝、元禄時代に出土)です。この経筒は間違いなく紫式部の生きた時代の作品なのです。道長が金峯山の蔵王権現に捧げた願意がその表面に五百字余り刻まれています。日本最古の埋納用経筒です。
紫式部が仕えた上東門院彰子が長元四年(1031)に比叡山横川の如法堂に納めた金銀に塗られた華麗な経箱(国宝、大正時代に出土、延暦寺蔵)も父道長の経筒の隣にならべます。女院の奉納品らしい繊細優美な経箱であり、平安時代を代表する金工作品です。
また藤原氏墓地とされる宇治市木幡から出土した青磁水注は中国越州窯で製作されたもので、平安時代半ばの貴族たちがこのような高価な舶来の品を所有していたことを示しています。紫式部もこのような青磁の器を目にしたかもしれません。
あわせて道長造営の法成寺の軒瓦や京都周辺出土の経塚遺物などを展示し、紫式部の生きた平安時代の様子を考古遺物を通じて紹介いたします。
※平常展示館2室にて展示

【画像:六十谷出土緑釉経筒 京都国立博物館蔵】

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スケジュール

2008年04月02日 ~ 2008年06月29日

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