「名品コレクション」展

アサヒビール大山崎山荘美術館

poster for 「名品コレクション」展

このイベントは終了しました。

アサヒビール大山崎山荘美術館は大阪の実業家・加賀正太郎(1888-1954)の建築した「大山崎山荘」を活用していますが、建物に加え、収蔵されるコレクションもおおよそ1920-30代、つまりは昭和初期頃迄に制作されたものが中心となっており、本展はこの時代に焦点をあてていきます。
大正から昭和初期という時代は、政治、経済、社会、文化において大正デモクラシーという自由主義的な雰囲気に包まれ、激動の第二次大戦が始まる前の、自由を謳歌した束の間の数十年間でした。西洋文化の大きな影響を受けながらも、日本が独自の近代社会のあり方を捉え直した、文化の成熟期といえるでしょう。当時多く輩出された近代の数寄者達は、自邸として洋館をこぞって建築しており、加賀正太郎もその一人として知られます。彼らの共通する傾向としては東洋趣味と西洋趣味、両方への関心であり、加賀は独自の考案により「大山崎山荘」を自ら設計し、1932年(昭和7年)までに完成させています。あわせて戦前から始めていた洋蘭の研究及び栽培成果をまとめ、図版集『蘭花譜』を制作しました。
この同時期、急速な近代化によって失われつつある手仕事の力を見直そうと開始されたのが民藝運動です。大正末に柳宗悦や河井寬次郎、濱田庄司等を中心に開始されますが、時代の気運の中で大きな工藝運動として世に知られることとなりました。
また、クロード・モネなどの印象派やジョルジュ・ルオーなどの画家は、民藝や白樺派の同人から賞賛され、文化人達の関心を大いに集めていました。ドイツでは総合的な美術学校のバウハウスが建築家ヴァルター・グロピウスにより設立され、パウル・クレーやワシリー・カンディンスキーら芸術家と職人が教鞭を執りました。
本展では同年代の要素の詰まった当館のコレクションを一堂にご紹介していきます。

ギャラリーツア 6月1日(日)、6月22日(日) 14:00〜
定員:20名(先着順)
無料

【画像: クロード・モネ「睡蓮」】

メディア

スケジュール

2008年05月14日 ~ 2008年07月06日

Facebook

Reviews

All content on this site is © their respective owner(s).
Kansai Art Beat (2004 - 2024) - About - Contact - Privacy - Terms of Use