羽太康雄 展

大阪ニコンサロン

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作者の母がガンで急逝した。生活が荒れた作者は、その後結婚もだめになり、途方にくれる日々を過ごしていた。憂さ晴らしにでもなるかと、久しぶりに埃をかぶっていた一眼レフを片手に街へ出てみた。
何かを撮ろうということもなく、ただ感覚に身を委ねて歩く。しかし写真を撮るということからしばらく離れていた作者には、日常の光景が記号化されてしまっていて、写真を撮るためにはそれを打ち砕くような視線で光景に問いかけていくしかなかった。
写真を撮っていると、作者はいつも考える。幼い頃に素直な視線で見ていた光景や、感情があふれ出し、涙で視界がうっすらと歪んだ光景は今でも作者の中に残っているのだが、なかなかそこにたどり着くのが難しく、シャッターを押せないことがよくある。これは原風景を追っているだけなのかもしれないのだが。
展示する作品には、10年前に初めて撮った写真が数点混じっている。最近撮った写真と混ぜ合わすことができるか不安であったが、意外に違和感なく溶け込んでいる。作者はむしろその数点が本展の土台となっているのではないかと気づいたという。

メディア

スケジュール

2008年04月03日 ~ 2008年04月08日

アーティスト

羽太康雄

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