「輝ける金工 - 東アジアの金属工芸 - 」展

白鶴美術館

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中国を代表する金工作品の一つに唐時代銀器があります。そこには少なくとも、三つの技巧が施されています。すなわち、①銀板を叩いて杯などに成形する鍛金(たんきん)、②外面に文様を表すための蹴(け)り彫(ぼ)りと魚々子(ななこ)打ち、そして③鍍金(ときん すなわち金メッキ)です。
例えば鍛金を追求しますと、それは鎚鍱仏〔ついちょうぶつ<押出仏(おしだしぶつ)〕などとも繫がって参ります。また、蹴り彫りを考える時、その線の性格、特徴が特に毛彫(けぼ)りとどのように違うのかが注目されます。白鶴美術館には白鳳時代(7世紀後半頃)の制作と看做(みな)されています「金銅小幡」(こんどうしょうばん 法隆寺伝来)があり、そこに日本の端倪(たんげい)すべからざる透かし彫りと毛彫り技巧を見出すことが出来ます。
これはほんの一例に過ぎませんが、金工技術の中心である鋳造を始め、人類は生(う)まず弛(たゆ)まず、金工作品を作り続けて今日に至っています。
今秋は商(殷)周時代の青銅器、戦国~漢時代の金工品、六朝~唐時代の鏡、唐時代の銀器、六朝~宋時代の金工品、三国時代(高句麗・百済・新羅)の金鎖頸飾り・金製耳飾り、白鳳時代の毛彫り作品等の展示を通じて、東アジアの、古代・中世金工技術者が達成した鋳造、鍛造、象嵌(ぞうがん)、鍍金、蹴り彫り、毛彫り等の凄さをじっくりご覧戴き、皆様がその技巧の輝きを身近に感じて下さいますならばとても嬉しく存じます。

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スケジュール

2013年09月14日 10:00 ~ 2013年12月08日 16:30

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