トーマス・シュルツ 「音響的彫刻」

アートスペース虹

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川崎重工および三菱重工の削岩機が、1989年から1992年までの間、英仏海峡の海底の白亜層(チョーク)を掘り進め、フランスとイギリスを結ぶレール・トンネルとサーヴィス・トンネルを貫通させた。
 砕かれて流体となった白亜岩が流れる音と、英仏海峡トンネルのパイプラインを貫く圧縮減少の打撃音とが、アートスペース虹での音響彫刻の素材として基調音をなしている。
エトナ山の蝉の鳴き声が端緒を奏で、言語と響きとが音響的なインパルスへと転換する中で、それらはネットキーボードのスピーカーを通して音の集団となる。そこからは砕かれて流体となった白亜岩が流れる音が立ち昇る。
エトナ山の火山灰を踏みしめる足音に混じる蝉の鳴き声は「ニュークリア・シューズ(核の靴)」(ベルリン、1989年)へとつながっていく。
 注(1) 音響彫刻ではありません。また彫刻というのは空間芸術としての作品という意味です。(2) ここでいう白亜は白色ではなく白墨の原料である石灰岩の一種を意味しています。

[関連イベント] 
サウンドアート・シンポジウム「トーマス・シュルツの世界」
日時: 2013年11月2日(土)14:00~17:00
会場: ゲーテ・インスティトゥート・ヴィラ鴨川
講師: トーマス・シュルツ、中川真(大阪市立大学大学院教授)、フィリップ・ゾルマン(ヴィラ鴨川招聘アーティスト)、ニシジマ・アツシ
言語: ドイツ語と日本語(逐次通訳あり)
参加費: 無料
※関連イベント詳細は公式ホームページよりご確認下さい。

[画像: トーマス・シュルツ 「鋼線/ガラスの音響的彫刻」(1984年)ゴム/鋼線/ガラス/白亜(又はチョーク)]

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スケジュール

2013年10月29日 ~ 2013年11月10日

アーティスト

トーマス・シュルツ

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