「海を越える美術 - 日本をとりまくアジアとヨーロッパ - 」

大和文華館

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異文化に好奇心に満ちた視線を向け、積極的に受け入れることで、美術品は新たな美を獲得していきます。江戸時代の日本では、鎖国というコントロールの下ではありますが、長崎や琉球‐薩摩などを通じてアジアやヨーロッパの諸外国と交流が行われており、絵画や工芸品にその反映を見ることができます。同時期、中国は清の統治下にありました。清は少数の満州族が多民族の混在する広大な領土を治めていた帝国です。明末にはすでに民間に広まっていた洋風表現への関心を背景に、清の皇帝は宮廷美術においても漢文化の伝統にこだわらずに東西の多様な文化の融合を推進していきます。
この展観では、17世紀から19世紀にかけて、東アジアを舞台にした異文化交流の中で制作された、人物・花卉鳥獣・山水風景を描く絵画、さらに硝子工芸品を展示します。日本と中国それぞれがどのようなまなざしを西洋へ向けたのかを比較しつつ、変容する清代の中国文化を日本がどのように消化したのかを考察するのが狙いです。併せて、中国福建地方や東南アジア諸国との交易で栄え、江戸時代の日本にとって重要な海外への窓口であった琉球王国の美術を紹介します。美術の「世界性」を信じ、国内外の人々に東洋の美術を理解してもらうための国際的な美術館を目指して設立された大和文華館は、海を越えた文化交流を物語る美術品を重点的に蒐集してきました。特別出陳作品と共に、このような館蔵品の魅力を再発見していただければ幸いです。

[関連イベント]
「特別講演会 『南蘋ショック! - 江戸時代中期絵画の異国趣味 - 』」
日時: 7月21日(日) 14:00〜
講師: 伊藤紫織(千葉市美術館学芸員)
※詳細は公式ホームページでご確認ください。

「日曜美術講座 『沈南蘋の馬 - 中国清朝絵画の一側面 - 』」
日時: 8月4日(日) 14:00〜
講師: 植松瑞希(当館学芸員)
※詳細は公式ホームページでご確認ください。

[画像: 琉球紅型衣装]

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スケジュール

2013年07月05日 10:00 ~ 2013年08月18日 17:00

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