村上誠 「水迎え - 南島の“死”の光景 - 」

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ニコライ・ネフスキーは、1926年に初めて宮古島で、この島の“水”の物語と出会う。変若水と死水の伝説である。
太陽と月は、何度でも生き返ることのできる変若水と死が運命づけられている死水を、遣いであるアカリヤザガマに持たせ、変若水を人間に浴びせ、蛇に死水を浴びせよと命じた。ところが旅に疲れたアカリヤザガマが休んでいる隙に蛇が現れ、先に変若水を浴びてしまった。困ったアカリヤザガマは、しかたなく人間に死水を浴びせてしまう。
作者は、多良間島のナガシガーと呼ばれるウリガー(降井泉)に降りていった時、宮古諸島をいくら歩いても肝心なものが見えてこなかったわけが、少しわかったような気がした。それは、南島の物語が島の地表で生起するのではなく、水の流れる足元、地面の下の方で紡ぎ出されていたからだった。
人間の生活になくてはならないものは、水。宮古諸島にたどり着いた人々も例外なく、まず水を探すことから始まった。崖下の泉、自然の洞窟内の水、凹地の湿地帯の溜まり水など水は、人々の命をつなぐ大事な水であった。しかしその“水”には、最初から“死”の影が付置されていた。カラー16点。

メディア

スケジュール

2013年08月22日 10:30 ~ 2013年08月28日 15:00

アーティスト

村上誠

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