「入江泰吉の文楽」展

入江泰吉記念奈良市写真美術館

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昭和20(1945)年3月14日未明、大阪大空襲によって街は火の海と化してゆきます。大阪鰻谷で写真店を開業していた入江泰吉の店舗兼自宅もこの時に焼失。空襲警報が鳴り響き、真っ暗な中で光枝夫人がわからないままに持ち出したものが「文楽」のフィルムでした。
入江は昭和14(1939)年から自宅近くの四ツ橋文楽座に通い、文楽の撮影を始めます。作品を次々に発表し世界移動写真展や日本写真美術展で受賞、初の個展「文楽人形写真展」を開くなど、写真家としての道を切り開きました。
当時の文楽は吉田文吾郎や初代吉田栄三といった名手がそろう黄金期で華やかな舞台が連日、繰りひろげられていました。入江が特に心惹かれたものは「人形の首(かしら)」。舞台裏の電球の下で無表情に並べられた「首」が放つ独特の哀感に魅せられ多くの作品を生み出しましす。 また、人形たちに生命を吹き込む遣い手の楽屋での姿や舞台裏の人々の姿も撮影し、華やかな舞台の姿だけではなく人間の魅力にも引き込まれ撮影し続けます。
戦前および戦後間もない数年間でしたが、写真家・入江泰吉にとって充実した日々であり、奇跡的に戦災を逃れた入江泰吉最初期の代表作「文楽」を紹介します。

メディア

スケジュール

2013年07月06日 9:30 ~ 2013年07月29日 17:00

アーティスト

入江泰吉

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