「モノクロームの世界」展

和歌山県立近代美術館

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「モノクローム」とは、「一つの色」という意味です。つまり赤でも青でも、一色だけであればモノクロームと呼ぶことができますが、一般的には、色味のない黒と白による表現に対して用いられています。すべての色は黒と白の間に生まれると述べたのは、古代ギリシャの哲学者アリストテレスでした。黒と白は光学的に言えば色ではなく明暗の差であるので、科学的には正しいとは言えません。しかし色は闇と光との間に存在するのだという意味においては、間違いではないでしょう。私たちが見ている色の世界は、確かに光があってこそのものだからです。ただしそれを簡単に記録できるようになったのは、ごく最近のことあり、それまでは主に黒いインクを用いた版画や光の有無だけをとらえた写真が、情報伝達の中心手段でした。もちろん現代では手軽に色にあふれた情報を得られるようになりましたが、黒と白だけの表現がなくなったわけではありません。それはカラーの世界では得られない別の広がりが、そこにあるからなのでしょう。この展覧会では、黒を用いて描き出す版画と、光によって表現する写真表現を中心に、モノクロームによって表わされた世界をご紹介します。

[関連イベント]
フロア・レクチャー(学芸員による展示解説)
日時: 3月9日(日)、4月12日(土)、5月4日(日・祝)、5月17日(土) 14:00〜
※要展覧会チケット

[図版: パウル・クレー「小さな世界」(1914)]

メディア

スケジュール

2014年03月01日 9:30 ~ 2014年05月25日 17:00

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