東畠孝子+松井亜希子「(almost) starting over」
コーポ北加賀屋
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東畠孝子はインスタレーション作家である。彼女はバックグラウンドである彫刻表現を軸に、様々なメディアを横断しながら作品制作を行う。たとえば展示会場で即興的に粘土で巨大な壷を作り上げ、それをスクリーンに、水面の映像や重ねて静止画を投影したり、既成の食器やビン類の中に、自作の皿(のような形のもの)を混在させる様な作品がある。松井亜希子は大型のモノクロームの銅版画を制作している。描いてあるイメージは自然物と人工物、実像と虚像がひとつの画面の中で拮抗しながら同時に存在しているものである。最近の主なモチーフは、水、ビル、森などである。この展覧会では、作品内での作者の立ち位置や、反復のもたらす些細なズレ、逸脱に焦点が当てられている。制作時における作者の体験を、日常生活の反復にリンクさせ、すべてのものごとは流転しながら、スパイラル状に変化し続けるという考えが出発点である。