消滅点
Gallery PARC
このイベントは終了しました。
絵画における一般的な透視図法である「Vanishing Point/消失点」は、平行線が1つの点に集まる遠近法として、画面上に奥行きを与えることで三次元的空間を構築するだけではなく、鑑賞者の視線を意識的に引き込む機能により、その作品の主題や描き手の意図を示唆する役割をも担います。
本展のキュレーターである宮下忠也は、この視点を展開させ、今日的な表現の中に消失点ではなく「消滅点」という特異点を見出し、そこから作家・作品へのひとつの読み解きを構築しています。本展の出展作家である藤永覚耶、前谷康太郎、宮崎雄樹の作品には、いずれも明白な「消失点」は不在のままに、独自の技法による「Vanishing Point」=「消滅点」が導入されているといえます。