藤岡亜弥「Life Studies」展

大阪ニコンサロン

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作者は文化庁海外派遣留学生として2008年から1年間ニューヨークを拠点に創作活動を始めた。その後さらに3年間ニューヨークに滞在し写真制作に励んだ。その4年間の成果が本展である。作者のニューヨークでの表現活動は、必ずしもスムーズにスタートしたわけではなかった。経済的不安定や人間関係のストレス、もつれる愛など、生活のペースを獲得することすら困難な状況に陥ることもあった。文化庁派遣留学生としての1年は、ニューヨークに順応する為の時間に費やすことになったと振りかえる。そしてようやくカメラを手にした。対象は虚言癖のあるボーイフレンド、マリファナ中毒の隣人、ルーズでナルシストなルームメイトなど。そして街頭の人々のスナップショットに集中してゆく。しかし作者は、表現の対象は写している他者でなく自分自身であることに気づく。被写体としてよく現れるのは、悲劇的にも見える子供たち、対照的に戯れる恋人たち、それらが交互に縄を編むように現れてくる構造は、悲嘆と願望との落差で翻弄された作者のニューヨークで体験した「Life Studies」である。ニューヨークという大都市に渦巻く巨大なエネルギーの混沌。弱者と強者、軽さと重さ、その両極の間にのみ込まれ、膨張と収縮をくりかえしながら、写真を撮ることでようやく立ち上がってゆく作家の姿をここに見ることができる。カラー42点。

メディア

スケジュール

2014年03月27日 10:30 ~ 2014年04月02日 15:00

アーティスト

藤岡亜弥

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