「fermata - 京都精華大学グループ展 - 」
アートギャラリー北野
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「fermata(フェルマータ)」は音楽における音符や休符を程よく伸ばす際の延音記号として用いられ、元々の"停止"という意味から「バス停」を指し示す言葉でもあります。延長と停止、一見相反してみえる二つの事象ですが、「fermata」にはやってきたバスがゆっくりと目の前で止まり、少しの間停車してまた次のバス停へと出発するようなゆるやかな移ろいと、緊張感をもった一時的な停止をニュアンスとして見出すことができます。それは常に変化の中にある"途中"の存在を強調するとともに、その先に何かを予感させる想像的な広がりを示唆しています。今回の展示で、彼らはいわば途中的存在である「バス停」に光をあて、ギャラリーを創作活動における一つの停車駅に置き換えています。そして、縮小・拡大した社会の像を様々なメディアによって映し出し、伝統的形式のなかに現代性を取り込む表現を交え、同じ途中的存在ともいえる彼ら学生達の"現在"を提示することで、一つの同時代性を持って社会を考察する試みです。