葛本康彰 + 木谷洋 「葛本コレクション」
ギャラリー16
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本展「葛本コレクション」では、葛本康彰という美術作家の制作行為の解体と再構成が行われる。葛本は作品制作にあたり、ある主題を一貫して設けている。それは私たちと外界にあるものとの普段の関係性を、認識しなおすということである。葛本は様々な方法でこの主題に取り組んできた。葛本は作品の素材となるものに主体性のようなものを認めたうえで、それに関わろうとする。というのも、葛本が扱う素材にはそれぞれ特徴的な来歴があるからだ。知り合いから譲り受けた骨董品やその箱、仕事として作製した舞台美術の小道具、ふと気にかかって撮影した風景の写真など、それら一つ一つには生活の一場面が息づいている。葛本の周囲にあり、素材として扱われるものの多くは、普段の生活のなかで出会うものや人、風景を包括している。葛本の制作行為のうち、こうしたものとその収集行為を「葛本コレクション」と称し、改めて次のようなことを考察してみたい。つまり私たちは、外界にあるものとどのようにして相互的に関係できるのかということについてである。