KAB読みもの探訪!《第1弾》

皆さんの大切な本を教えてください。

In インタビュー by KAB Interns 2014-08-08

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こんにちは!KABインターンのChihiroです。友達のおうちに行ったら、本棚をチェックするのが大好きな私。そこで8月からは、関西のアートシーンでご活躍されている皆さんに、本にまつわるインタビューを行います。大手出版社による「夏の100冊」企画に劣らぬ素敵なラインナップをお届けしますので、どうぞご期待下さい。

第1回目は、京都に本社を置く出版社、株式会社青幻舎の出版事業部長・安田洋子さんに本をご紹介頂きました!現代アートに関する本を多く出版されている青幻舎さんの本は、アートファンの方なら一度は手に取ったことがあるかもしれません。

公式ホームページからは本の注文も可能なので、ぜひチェックしてみてくださいね!
http://www.seigensha.com/

Q1. 現在のお仕事や進行中の企画など、近況についてお聞かせください。

「現代美術家の作品集を積極的に手掛けています。今秋には鈴木康広橋爪彩天明屋尚などを刊行予定。大山崎山荘美術館の展覧会が大好評を博した野口哲哉氏の初作品集『侍達ノ居ル処。』は異例のロングヒットとなりました。来春、第二弾の制作を準備中です。先日刊行した『フォーカスシリーズ』は20世紀以降の偉大な美術家を紹介するシリーズ。第一弾として、フランシス・ベーコン、アンディ・ウォーホル、ジョージア・オキーフが登場。続刊もぜひご期待ください。」(青幻舎/安田洋子)

ウォーホルなど現代アートの先駆的存在のアーティストから、いま現在注目のアーティストの作品集まで幅広く取り扱っている青幻舎さん。橋爪彩さんの作品は、国立国際美術館で開催中の「ノスタルジー&ファンタジー 現代美術の想像力とその源泉」展にも出展中ですね。鈴木康広さんは、茨城の水戸芸術館にて待望の展覧会「近所の地球」が開催中です。(Chihiro)

Q2. キャリア形成において影響を受けた本や、人生の愛読書などをご紹介ください。

①デイヴィッド・シルベスター『肉への慈悲:フランシス・ベイコン・インタヴュー』(筑摩書房、1996年)
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「フランシス・ベーコンの作品はきわめて魅力的ですが、その言動にも触発されます。”神経組織に直接伝わるようなリアリティー”。折りに触れて読み返したい、インスピレーションの源泉。秀逸なインタビュー集。」(青幻舎/安田洋子)

個性的な構図と人体表現を用いるベーコンの作品は、2013年に日本を巡回した「フランシス・ベーコン」展で観たという方も多いのでは?インタビューから、彼のイマジネーションに私も触れてみたいです!
ベーコンについては、青幻舎さんから刊行されている『フォーカスシリーズ フランシスベーコン』もオススメです。(Chihiro)

②アイメージング・スーザン『EYEMAZING』(日本語版、青幻舎、2013年)Amazon

「『アイメージング』はオランダ発の現代写真専門雑誌。本書はその貴重なアーカイブを纏めた傑作選。500頁にも及ぶ写真群はダークにして優美な、イメージの洪水。2名の評論家による寄稿文はサリー・マンほか有名無名写真家たちの世界観を一層引き立てています。」(青幻舎/安田洋子)

この雑誌については安田さんのご紹介で初めて知ったのですが、10年分の傑作写真がこの本にまとめられているそうです。どんな写真が含まれているのか眺めて楽しみたいです!(Chihiro)

③スティーグ・ラーソン『ミレニアム』シリーズ(早川書房、2011年)
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「世界的ベストセラー小説。本シリーズに通底するテーマは女性へのいわれなき暴力。政治雑誌の編集長だった著者の好奇心とリベラルな視線が胸を熱くさせる。登場人物の際立った個性、細やかな心理描写、北欧の風俗や社会の暗部も描かれています。」(青幻舎/安田洋子)

3部作で構成される本作はスウェーデンで映像化、第1作「ドラゴン・タトゥーの女」はハリウッドでもリメイクされて大ヒットしました。重厚なミステリー作品です!(Chihiro)

Q3.よく行く書店や、ご利用されるネット書店についてご紹介ください。

「京都ではジュンク堂書店四条店、大垣書店三条烏丸店、恵文社一乗寺店、レティシア書店などによく行きます。」(青幻舎/安田洋子)

京都には全国的な大型書店と、町屋を店舗にしている書店や、扱う本にこだわりを持っている個性的な書店などが並存しています。お気に入りの書店、お気に入りの一冊にきっと出会えるはず。(Chihiro)

アーティストの言葉、写真集、ミステリー小説と、多彩なジャンルからご紹介頂きました。いますぐ中を覗いてみたい本ばかり……。安田さん、ありがとうございました!

[KABインターン]
渡辺千尋:兵庫県生まれの瀬戸内海育ち。大学院でフランス近代美術を研究中。現代のアートマーケットの仕組みに関心があります。アートとサッカーをこよなく愛しています。

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KAB Interns . 学生からキャリアのある人まで、KABの理念に触発されて多くの人達が参加しています。2名からなるチームを6ヶ月毎に結成、KABの中核といえる膨大なアート情報を相手に日々奮闘中!業務の傍ら、「課外活動」として各々のプロジェクトにも取り組んでいます。そのほんの一部を、KABlogでも発信していきます。 ≫ 他の記事

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