二人のホドロフスキー 愛の結晶

大阪の赤い美術館にてホドロフスキー夫妻のドローイング作品展開催中!

In フォトレポート by Reiji Isoi 2014-10-24

DSC_7756

大阪の南船場にある通称レッドビルこと浜崎健立現代美術館で、奇才映画監督として知られるアレハンドロ・ホドロフスキーとその妻による共作ドローイングの展覧会が開催されています。

映画監督としてのホドロフスキーは『エル・トポ』『ホーリーマウンテン』『サンタ・サングレ聖なる血』の三部作により、世代と地域を超えていまなお人々を魅了し続けています。23年ぶりとなる新作映画「リアリティのダンス」と、ドキュメンタリー作品「ホドロフスキーのDune」が、今年日本でも公開され、85歳を超えたホドロフスキー監督の健在ぶりと尽きることのない創造力をアピールしています。

DSC_7767
DSC_7763

映画作品を通じて知られることの多いホドロフスキーですが、監督としてだけでなく、シュールレアリズム運動への参加、バンド・デシネ(フランスの漫画)の脚本、文筆、タロット、心理療法など、ジャンルを超えた旺盛な創作活動の一環として、ドローイング制作も長く続けており、今回展示されているドローイング作品からも、ホドロフスキーの世界観を覗かせてくれます。

DSC_7782

妻であり美術家のパスカルは、ホドロフスキーの新作映画「リアリティのダンス」の衣装デザインを手掛けるなど、これまでにも映画作品を通じてホドロフスキー作品に協力しています。親子程に年の離れた夫婦が自ら「子供のようなもの」と呼ぶドローイング群は、彼らの愛の証であると同時に、世代と性別を超えた二人のアーティストによるコラボレーション作品です。

DSC_7779

尚、今回の展示が開催されている通称レッドビルこと浜崎健立現代美術館は、茶道を現代的に解釈したアートパフォーマンス「レッドティーセレモニー – You Are GOD -」をはじめ、真っ赤なスタイルで20年以上に渡り創作活動を続ける現代美術家 浜崎健がオーナーをつとめるユニークなギャラリーです。全館赤で統一されたギャラリーは世界的にも例がなく、一見奇抜に映るかもしれませんが、思いのほか作品鑑賞に没頭できます。

是非この機会に、赤い美術館へ足を運んでみてはいかがでしょうか?

—-

二人のホドロフスキー 愛の結晶@Ken Hamazaki Red Museum
アレハンドロ・ホドロフスキーパスカル・モンダントン=ホドロフスキー 共作ドローイング展
2014.10.11(sat)~ 2014.11.3(mon)
open/12:00~20:00 ※closed on Wednesday
http://www.kenhamazaki.jp/museum.htm#m141008

ホドロフスキーのDUNE
http://www.uplink.co.jp/dune/jodorowsky.php

Reiji Isoi

Reiji Isoi . 1978年生まれ。00年代前半より音楽業界を中心に写真の撮影活動を始め、音楽・美術・文芸誌に写真・インタビュー記事等を寄稿するほか、映像撮影・制作の仕事に携わる。仲間と突発的に結成した『宇宙メガネ』からも不定期に発信することがある。各地で起こる皆既日食、米国のバーニングマン、インドのクンブメーラ祭、古代遺跡でのイベントなど、津々浦々で出会う作品や表現者たちとの交流を通じ、森羅万象の片影を捉えようとカメラを携え日々撮り続けている。 http://razyisoi.jp/ ≫ 他の記事

KABlogについて

Kansai Art Beatの運営チームにまつわるニュースをお伝えします。

Facebook

KABlogのそれぞれの記事は著者個人の文責によるものであり、その雇用主、Kansai Art Beat、NPO法人GADAGOの見解、意向を示すものではありません。

All content on this site is © their respective owner(s).
Kansai Art Beat (2004 - 2024) - About - Contact - Privacy - Terms of Use