これまで2年に1回開催されていた「京都映画祭」を、今年から吉本興業がお手伝い。すると、映画だけでなくアートもなんもかんも加味された不思議フレーバーな「京都国際映画祭」として、今年2014年から行われることに。自称ムードメーカー、いや「京都国際映画祭」のアートプランナーとして駆け回る漫才師のおかけんたさんに「京都国際映画祭」の見どころをご紹介いただきます。
―――これまでの京都映画祭から「京都国際映画祭」として再出発した2014年、サブタイトルに「映画もアートもその他もぜんぶ」とついています。また、「京都は人を試す」というテーマも印象的ですね。
おかけんた(以下おか氏)
「京都といえば、昔から映画が撮影されていたり、美術系大学が多かったり、もっと古いものだと琳派のような、という街ですよね。今回吉本興業が京都国際映画祭のお手伝いをさせていただき、映画とかアートとかいったジャンルに縛られるのではなく、伝統工芸のような古いものから現代アートやメディア芸術祭の映像作品のような新しいものまで、いろんなものを見ていただけます。吉本興業は今年で創業102年を迎えますが、何百年も歴史を重ねた京都では新参者。私たちも勉強させていただく、という意味で、テーマを『京都は人を試す』とさせていただきました」
―――アート作品の展示も多いですね。見どころを教えてください。
おか氏
「京都国際映画祭の会期は10月16日~19日です。先行してアート作品の展示をしていて、既に終わってしまったものもありますが、これから見ることができる3作品を紹介しましょう。まずは京都市役所前広場での『G.O.ファイヤー ヤノベケンジ×明和電機×石橋義正』です。3人のアーティストがコラボします。明和電機がウルトラファクトリーを乗っ取って、ジャイアント・オタマトーンをつくりました。18日にはよしもとのアイドルユニット『つぼみ』が明和電機制作の衣装を身に付けて登場、そのようすを石橋監督が演出してパフォーマンスイベントをします。また、京都国際映画祭のシンボル『大魔神像』も置き、僕は大魔神とジャイアント・オタマトーンの声を担当していますよ(笑)」
―――想像するだけで、あの京都市役所前広場がどうなるんだろう?とドキドキします。他の見どころも教えてください。
おか氏
「2つめは松井智惠『プルシャ』です。倉敷にある大原美術館の有隣荘で展示していましたが、関西で発表するのは初めて。しかも今回の展示場所は京都文化博物館6階にある寝殿造、45畳の広間で、ふすまを外しスクリーンにして上映する、というインパクトがある光景が生まれます。そして3つめは、僕が名和晃平さんに無理をお願いした企画。元・立誠小学校に、名和さんと造園師の菅藤恵輔さんがコラボレーションした庭ができあがります。また、9月に京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAで展示していた鉄拳のパラパラ漫画作品も登場。バリエーション豊かなアートを見ることができます」
―――聞けば聞くほど、京都に行かなきゃと思いますし、私は映画に興味がないのですが、京都国際映画祭に行かなきゃと感じます。
おか氏
「そうなんです。この京都国際映画祭をきっかけに、普段アートに関心がない方でも足を運びやすいようにしたり、映画に興味がなくても親しみやすい映画をプログラムしました。例えば、先行して展示していたアート作品で、京都駅にタムラサトルの《愛マシーン》を置きました。駅利用者や買物をする人たち、さらには駅ビルで働く人たちも『なんだろう?』『面白いね』と足をとめてくださいました。映画やアートだけでなく、よしもとですからおもしろトークもやりますし、いろんなものを仕込んでいます。ぜひ会場でお会いしましょう!」
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京都国際映画祭
期間:2014年10月16日(木)~19日(日)
会場:よしもと祇園花月(メイン会場)、元・立誠小学校、京都市役所前広場など
詳細はホームページをご確認ください。