世界のアート系人気Instagramアカウントまとめ vol.1

Popular on Instagram:世界のアート施設はインスタグラムをどう使う?

In 特集記事 by KAB Interns 2015-08-05

Kansai Art Beat では4月よりInstagram(インスタグラム)を始めています。実際に自分たちでInstagramを活用していく中で、世界のアートに関わる人や施設のアカウントから学ぶことが多くありました。この企画では、KABが学んだ世界の注目アート系Instagramアカウントや、それにまつわる話題を3回に分けてご紹介していきます。

インスタグラムでつながる、新たな芸術鑑賞体験

アメリカにて開発後、2010年10月からiPhoneアプリとして提供が開始され、Facebookによる買収を経て、急速な普及をみせる画像共有サービス「Instagram」。そのユーザー数は2013年2月には1億人を突破し、2014年3月には2億人に達するなど、類を見ない成長率を記録しています。企業アカウントによる利用も増え注目されるこのアプリですが、美術館も例外ではないのです。日本国内ではまだまだ馴染みがないものの、世界の美術館や博物館にはInstagramを利用する施設は少なくありません。ここでは、その中でも特に著名かつ人気のアカウントを紹介します。

The Museum of Modern Art

アメリカ、ニューヨーク近代美術館(MoMA)のアカウント。近現代のアートを主に一方で、ゴッホやピカソなど名だたる巨匠の作もコレクションしています。所蔵作品やイベントの様子など、さまざまな写真が投稿されています。

Brooklyn Museum

MoMAと同じくニューヨークに位置するブルックリン美術館のアカウント。エジプト美術の作品が充実しており、投稿される作品の写真も平面や立体、壁画など多様性がみられます。

A photo posted by MOCA (@mocalosangeles) on

The Museum of Contemporary Art, Los Angeles

アメリカ・カリフォルニアに位置するロサンゼルス現代美術館(MOCA)のアカウント。イベント時のムービーやキャッチ-なイラストなど、幅広く投稿されています。

Musée du Louvre

フランス、パリの国立美術館、ルーヴル美術館のアカウント。長い歴史と世界最大の入場者数を誇るこちらの館は、作品の写真だけでなく、元ルーヴル宮殿として知られる美しい外観や敷地内の景色も頻繁に投稿されます。

The Metropolitan Museum of Art

ニューヨークに位置するメトロポリタン美術館のアカウント。時代や形式の幅広いコレクションが特徴で、後述の「#emptymet」にもみられるように、様々にソーシャルメディアを活用しています。

Haus der Kunst

ドイツ、ミュンヘンに位置する美術館、ハウス・デア・クンストのアカウント。まだ投稿数は少ないですが、作品写真以外にも外観やイベント映像など、これからの投稿が気になります。

#空っぽのメトロポリタン美術館

こうしたアカウントをはじめとして、美術館を“みせる”新たなツールとしても注目されているInstagram。その拡散力の一つの要ともいえるのが「ハッシュタグ」機能です。そもそもハッシュタグとは、投稿した写真や記事に「#」(シャープ)を入力し、続けてキーワードを入力すると、同じタグが入力された投稿を共有できるというもの。TwitterやFacebookでも活用されている機能ですが、メトロポリタン美術館を舞台にとある写真家が始めた「#emptymet」というプロジェクトも、そういった機能を上手く活用した例といえるでしょう。

このプロジェクトは、アメリカの写真家であり、ソーシャルメディア・エディターでもあるDave Krugman氏によってはじまりました。その内容は、彼と彼とつながりのあるインスタグラマー(インスタグラムでクオリティの高い写真を投稿し、多くのフォロワーを持つユーザー)たちに、休館日のメトロポリタン美術館を開放し、Instagram上での投稿を許可するというシンプルなもの。#emptymetのハッシュタグと、公式アカウントへの紐づけによって、美術館そのものの広報にも一役買っています。

このプロジェクトは、後にエルミタージュ美術館を舞台にした「#emptyHermitage」が登場したり、「#emptymuseum」というタグで来館者がさまざまな美術館の写真を投稿したり、とさまざまな拡がりをみせています。それらの写真には、作品や作家に着目したアートに特化したものでもなく、空間や来館者、美術館の建物そのものに目を向けたものも多くあります。関係者によるプロモーションとしてではなく、あくまでインスタグラムユーザーたちによる写真であることが、美術への親しみやすさ、楽しさを生み出しているのではないでしょうか。SNSが個人の楽しみとしてだけではなく、社会と接することにおいても欠かせないツールとなっている現代で、新たな美術館鑑賞の形が出来はじめているのかもしれません。

Kansai Art Beat

[KABインターン]
上野綾香:京都生まれ京都育ち。大学にてアートプロデュースを専攻。多ジャンルの音楽とエンターテイメントから芸術に興味を持ち、趣味含めディズニーランドを研究中。

[インターンプロジェクト]
本企画はKansai Art Beat(以下略KAB)において、将来の関西のアートシーンを担う人材育成を目的とするインターンプロジェクトの一環です。インターンは六ヶ月の期間中にプロジェクトを企画し、KABのメディアを通して発信しています。

KAB Interns

KAB Interns . 学生からキャリアのある人まで、KABの理念に触発されて多くの人達が参加しています。2名からなるチームを6ヶ月毎に結成、KABの中核といえる膨大なアート情報を相手に日々奮闘中!業務の傍ら、「課外活動」として各々のプロジェクトにも取り組んでいます。そのほんの一部を、KABlogでも発信していきます。 ≫ 他の記事

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