[記者発表レポ] 京都・岡崎発「OKAZAKI LOOPS(オカザキ ループス)」

伝統は常に革新と共にあった。日本固有の”村祭り”に西洋的なエレガントな要素を加えたクロスジャンルなフェスティバル

In ニュース by Mari Endo 2016-04-22

音楽から、現代美術、舞台、伝統工芸までクロスジャンルに融合するフェスティバル「OKAZAKI LOOPS(オカザキ ループス)」が、今秋 9月3、4日にロームシアター京都を中心とした岡崎エリアで開催されます。

広上淳一(クラシック音楽)、高木正勝(音楽)、名和晃平(美術)、首藤康之(ダンス)、細尾真孝(伝統 工芸)の各分野の第一線で活躍するクリエイターたちをディレクターに迎え、異なる視点からのキュレーションやコラボレーションによる先鋭的な演目を鑑賞することができるイベントとなります。

岡崎に祖父のお寺があり、土地に馴染みがあるという音楽家の高木さんは、「古来より、日本には季節に応じた言葉や、色、音などを細かく表現した世界や、愛でる文化がある。そういった世界観を持った”現代の村祭り”を舞台上に再現するようなコンサートにしたい」と意気込みを語られました。

また彫刻家の名和さんは、ベルギーを拠点 とするダンサー及び振付家、ダミアン・ジャレと共に新作パフォーマンス作品「VESSEL」を披露予定。「頭を覆うようなヘッドレスな振付で、個性を消した匿名的なダンサーにし彫刻的な作品にしたい」と、境界線を探る実験的な作品の世界初公演を見ることができそうです。


1688年(元禄年間)から西陣織業を営まれている株式会社 細尾 の細尾さんは、「長く続いてきた伝統は常に革新と共にあった。舞台美術と西陣織は、古くから能の舞台など縁深い関係性があり、今回ダンスという西洋的なムーヴメント×西陣織がコラボすることによって、違う面から光が当たるような作品にしたい」と語られました。


株式会社オバケの松倉さんによって手掛けられたロゴのデザインは、プログラミングにより線の数や形状、カラーが各イベント内容に合わせてインタラクティブに変化。またクラムボンなど著名ミュージシャン達が、100種もの音色を奏でるオルゴールから楽曲を制作されるなど、現在のテクノロジー×トラディショナルな技法やセンスを掛け合わせたイベント内容も見どころとなりそうです。
単純な音楽イベントではなく、平安神宮が位置する京都・岡崎という地域のポテンシャルを生かした「日本固有の持つ音楽、文化を発信していく」フェスティバル。
オフィシャルページは内容詳細が決定され次第、随時更新されるようです。ぜひ一度、概要をチェックされてみては?

Mari Endo

▪️OKAZAKI LOOPS(オカザキ ループス)
オフィシャルページはこちら
http://okazaki-loops.com/

Mari Endo

Mari Endo . Mari Endo (遠藤 麻里) --------------------------------- 京都市生まれ。立命館大学産業社会学部 情報メディアコース卒。IMIグローバル映像大学 グラフィックデザイン、アート・マネジメント、映像音響科卒。学生時代にはラップへの強い好奇心から、NYに滞在しポエトリーリーディングの会に所属するものの、松尾芭蕉の俳句や日本語の美しさを再発見し、古語をベースにしたラップをお寺で行う(おてラップ)。 広告代理店で紙媒体のグラフィックデザイナーとして勤務後、東京で大手WEBサイトでのデザイン、執筆、海外向けゲームプロデューサーなどメディアコンテンツの企画・制作経験を持つ。フリーランスのデザイナーとしても活動中。 ≫ 他の記事

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