豊島舞 個展「こずゑのことり」

鳴き声が聞こえてきそうな、銅版画の作品展

poster for Mai Toyoshima Exhibition

豊島舞「こずゑのことり」展

大阪市港区エリアにある
glöggにて
このイベントは終了しました。 - (2016-05-14 - 2016-05-22)

In フォトレポート by Rei Nakadani 2016-05-18

空にも到達しそうな長い階段の先に、樹々にとまることりがいました。大阪市営地下鉄中央線、「大阪港駅」から徒歩3分のところにあるglögg(グルッグ)にてこの個展は行われています。

大阪港駅と聞くと海遊館を思い浮かべてしまいますが、大阪港駅の近くはレトロでどこか懐かしい建物が多くあります。此方のギャラリーも、その中のひとつ播磨ビルの2階にあります。

ギャラリーの前は高いビルもなく、広い窓からは開かれた空を見ることができます。電車を眺める事もでき、陽に照らされる空の変化を楽しむことができます。店内にはギャラリースペースだけでなく、ライブラリースペース、作家のハンドメイド雑貨の販売や、度々行われるライブやワークショップもあるので、どんな時に行っても楽しめる場所です。

そこで行われているのが、豊島舞個展「こずゑのことり」。

作家の豊島舞は大阪出身、大阪芸術大学を卒業し、銅版画や立体作品である「birdric」を作成しています。「birdric」は、産経新聞の夕刊で連載されているのでご存知の方も多いのではないでしょうか。

本展は、毛糸や針金でことり達を生み出す彼女のライフワーク的役割をもつ、銅版画がメインの作品展です。
シリーズ「銀河より」をはじめとする全32点の銅版画の作品が展示されています。

光が差し込むギャラリーのなかで、白い木の枝にとまる小鳥と、その鳴き声が聞こえてきそうな展示です。

作者の作品は、形は様々ですがことりをモチーフにつくられています。なぜことりなのか、銅版画なのかについて作者は、「鳥を描こうと思って制作しているのではなく、あるモチーフを描こうとすると鳥が表れてくるというイメージで制作をしています。私の中にはイメージの源流があって、鳥はその何かの化身というか、イメージを下してくれるものです。鳴いていることり、飛んでいることり、水の中から出て来ることり。そのことりたちが、私の頭の中を具象化してくれるんですね。だから、私の作品のモチーフは鳥が多いんです」

「銅版画と立体、二つの方向から制作してきました。立体作品である『birdric』は、銅版画では表すことのできない色味や、挑戦的な表現をすることができます。それに対して、銅版画には、ずっとやってきたことや作成にかける時間が長いという事もあって、ライフワーク的な意識が強いです。銅版画はアクアチントという表現方法の軸、青色という軸を持って作品作りをしています。最近この銅版画と立体とがうまくシリーズ化してきているなと感じています」

「このアクアチントという手法は、白い所を削って効果を出しているので、作品の霧の部分は削ってつくっています。この様な作成中も、自分の動きと作品のイメージがリンクしていきます。完成品だけが作品の全てでは無くて、作品を作っていく過程も表現のひとつです」とのこと。

いつ来ても飽きないギャラリーで、ことりのさえずりが聞こえてきそうな作品を観に行きましょう。


【展覧会概要】
豊島舞個展「こずゑのことり」
会場:glögg(グルッグ)
http://glogg2012.blog.fc2.com/

住所:大阪市営地下鉄中央線 「大阪港駅」四番出口から徒歩3分。
観覧料:無料
期間:2016年5月14日(土)~5月22日(日)
時間:11:30〜19:30※最終日は17:00まで。
※火曜日はギャラリーがお休みのため、観覧できません。

Rei Nakadani

Rei Nakadani . 岐阜県出身。京都の外れの、総合大学に通う。文系大学生。絶賛就職活動中。学生団体で、フリーペーパー作成や、インタビュー記事の作成など、モノを書く、モノを作ることを少しだけしている。元美術部で、イラストを描いていたが、芸術の世界があまりわかっていない。わからないからこそ、楽しい芸術を発見したい。 ≫ 他の記事

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