JR大阪天満宮駅・地下鉄南森町駅から徒歩1分のところにあるギャラリー、ART COCKTAILにて1月21日から29日まで、針金鳥個展「寒空に棲む。」は行われています。
針金鳥は、針金の立体作品をつくることから始まった作者のアーティスト名。学生時代、大阪でデザインの勉強をしていた彼女が卒業制作でつくった作品から作家活動は始まりました。
現在は立体物ではなく、1本のボールペン、墨汁、水彩の絵の具で夜をテーマにイラストを手掛けます。大阪と東京で、今回の様な個展やグループ展の展示から、実際に絵やグッズをお客さんに直接販売するアートイベントまで様々な場で作品を披露しています。
本展では、大きい作品から手のひらに収まってしまう小さな作品まで計22点が展示されています。中には今後発売される予定のカレンダーの原画や、今回初公開の作品も。
驚くほど細かな線画に、墨汁の濃淡や、鮮やかな絵の具で描かれた作品たち。一度見て、別の作品を見てからもう一度見ても別の顔が見つけられそうなそんな作品が並んでいます。
様々な作品がありますが、その多くは”夜”をテーマに様々なモチーフで描いています。夜をテーマに作品を制作する彼女に何故”夜”なのかについて聞きました。
「夜って、静かで落ちついたりする面と、停まっているようで作業が昼間よりも捗ってしまうような物事を大きく進める面もあると思っています。そういう部分が好きなので、それを絵でも表せたらなと思って夜をメインテーマに作品を描いています」
作者の作品には、はっきりと何かわかるモチーフは少ない。
細かく描きこまれたSFの様な近未来的雰囲気を感じさせる線画には、様々なモチーフが登場します。
「あまり”何か”と特定できるモチーフは描かなくなりました。
昔は何かはっきりとわかるものを描く時期もあったんですが、何かよくわからないもの、言葉で言い表せない物を描く方が私自身も楽しいし、見てくれる人もその方が自分でストーリーを考えられるんじゃないかなと思って作品をつくっています」
ここ2年ほど、苦手な着色やアートイベントに積極的に参加している作者。
それは数年前まで続いていたスランプから抜け出し、自分の満足のいくものが描けるようになってきてからの事だと言います。
今後も更にアートイベントに参加しつつ、新たな表現をしていきたいと針金鳥さんはいっていました。会期中の土日は、ギャラリーにて作品を制作しております。実際に作品が出来ていく過程を見ることができます。
繊細で描きこまれた作品でありながら、見る人に考える余白を与えてくれる針金鳥の個展、1月29日までARTCOCKTAILにて行われています。
【展覧会概要】
針金鳥個展「寒空に棲む。」
http://www.art-cocktail.net/exhibition/hariganedori.html
期間:2017年1月21日(土)~2017年1月29日(日)
※日曜日は17:00まで、1月25日(水)は休業
会場:ART COCKTAIL
〒530-0041 大阪府大阪市北区天神橋2丁目北1-1 久徳ビル2F
時間:13時から19時まで
休館日:不定休、本展では1月25日(水)が休館日
入場料:無料