「BIOMBO/ 屏風 日本の美」展

大阪市立美術館

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本展では、海外からの里帰り作品18件を含む約100件の屏風の名品(国宝2件、重要文化財22件)を展示します。江戸幕府がオランダ国王に贈った10件の屏風が初めて里帰りするほか、かつては一連の作品であり現在海外の美術館に分蔵されている屏風など、国内外の屏風の名品を一堂にし、日本の屏風の歴史を新しい視点から紹介し、国際交流の架け橋となった屏風を通じて、日本美術の魅力を再確認します。
屏風は風をよけたり視線をさえぎる調度品として日本の生活空間の中で利用されてきました。その表面には華麗な色彩や墨の濃淡を用いてさまざまな絵が描かれ、美術品としても重宝されました。
屏風は大きな画面を持ちながらもコンパクトに折り畳むことができ移動が容易なことから、日本文化の中の多様な場面で多彩に花開きました。天皇の即位をはじめとした数多くの宮中儀礼でも重要な役割を果たし、貴族や将軍家の婚調度としても当時最高の絵師により新調されました。また出産の場では「白絵屏風」という特殊な屏風が使われ、臨終の時には屏風を天地逆さまに立てる「逆さ屏風」が行われました。
さらに日本の代表的な美術工芸品である金屏風は、中国や朝鮮、遠く欧米諸国へも贈答品として届けられました。ヨーロッパへ渡った屏風は「BIOMBO(ビオンボ)」と呼ばれるようになり、今日でもスペイン語やポルトガル語で使われています。屏風は国際交流の仲立ちを務めてきたのです。
本展は美術の歴史上、「屏風」の需要のされ方に初めてスポットを当てる画期的な試みです。

講演会 
11月10日(土) 「海を渡った屏風たち」 榊原悟 
11月17日(土) 「画中画にみる屏風の諸相」 朝賀浩
11月24日(土) 「屏風に見る和歌と物語」 河田昌之
12月1日(土) 「屏風を飾る雲母と金銀」 泉万里
12月8日(土) 「近代ヨーロッパと日本の美術、屏風のジャポニスム」 小川知子
いずれも13:30~15:00 1階講演会室にて

【画像:「賀茂競馬図屏風」(左隻) 江戸時代・安政3年(1856) オランダ・ライデン国立民族学博物館】

メディア

スケジュール

2007年10月30日 ~ 2007年12月16日

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