「物質(モノ)と美術」展
和歌山県立近代美術館
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ほとんどの美術作品は、基本的に形あるモノです。作品とはなにかを即物的に言えば、彫刻なら木や石や金属、絵画なら顔料を油で溶いた絵具と麻生地のキャンバスなど、素材となる物質に人間がなんらかの手を加えたモノということになります。しかし普段わたしたちが作品を見るとき、その物質的な側面をあまり意識しません。作品とは、人間が想像力や技術を駆使して、何らかの意味や内容を表現したモノだととらえ、作品を見ることとは、つまりそれらを理解することと考えてしまうからです。それでは作品の本質とはどこにあるのでしょうか。20世紀以降の美術においては、作品を意味や内容だけでとらえるのではなく、物質としての存在をいかに表現の主題とするかが、ひとつの課題となっています。素材となる物質と人間の関係はどのようにとらえなおされたのか、またどのように表現の中で前景化されたのか、本展では当館の所蔵品を中心にご覧いただきたいと思います。
[関連イベント]
ワークショップ「古着でつかまえる森の造形」
会場: 和歌山県立近代美術館2F ホール
日時: 1月12日(日) 9:30〜13:00頃まで
講師: 中川佳宣(美術家、物質と美術展出品作家)
定員: 20名(小学生高学年以上対象)
参加費: 無料
※事前申込制、お申し込み方法は公式ホームページからご確認下さい。
フロア・レクチャー(学芸員による展示解説)
日時: 12月23日(月・祝)、1月13日(月・祝) 14:00〜
会場: 和歌山県立近代美術館 展示室(要観覧券)