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その陶製のコースターを見たとき、これも答えのひとつなんじゃないかと思った。そこには、花と思しき形が単純化され不規則なパターンとして浅く掘られ、上から不透明な釉薬が掛けられた結果、掛かり具合によって模様が出たり埋もれてたりしていた。かなり単純化されているので、花であっても幾何学模様であってもどちらでもよかったし、フリーハンドで掘られた形や不規則なパターンは、数学的な美しさからも離れていた。つまり僕はその形に、存在していること以上の意味をほとんど見出せなかった。僕はこれまで具体的な形象を画面に持ち込むことを極力避けて来た。でも、この世界に既に存在している形に依らない感覚を伝えるのに、「ない」で表現するのではなく、最小限の「ある」で表現した方が、それが呼び水となりより上手く伝わるのかもしれない。
今回はそのひとつの試みである。

メディア

スケジュール

2014年06月02日 12:00 ~ 2014年06月14日 17:00
土曜日は17:00まで

アーティスト

林嘉一

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