渡邉知樹個展『だったらそれをして自由になればいい』

渡邉知樹関西初の個展。7月3日まで、大阪itohen Gallery Books Coffeeにて!

poster for Tomoki Watanabe “So Then Do That and Be Free”

渡邉知樹 「だったらそれをして自由になればいい」

大阪市北区エリアにある
いとへん Books Gallery Coffeeにて
このイベントは終了しました。 - (2016-06-22 - 2016-07-03)

In フォトレポート by Rei Nakadani 2016-06-29

iTohen Books Gallary Coffeeでは渡邉知樹個展『だったらそれをして自由になればいい』が開催されています。

iTohen Books Gallary Coffeeは、大阪市営地下鉄谷町線 中崎町駅から徒歩約10分の所にある、有限会社スカイが運営するギャラリースペース兼カフェのお店。喫茶を楽しむことができるスペースと、ギャラリー、本や雑貨が置かれた空間がうまく混ざって落ちつきつつ、何かを発見できるのではないか、新しいものと出会えるのではないかと感じさせてくれる場所です。

今年で創業13年を迎える、本ギャラリーでは延べ322回の展覧会が行われてきました。数自体は、企画と賃貸半々で行われていますが、企画展の場合は「5年後も一緒に仕事したいと思える作家さんの企画を行うことが多いです。その人の作品(表面)だけではなくて、作品からわかる姿勢、内側の部分を見て仕事をしています」とギャラリーのオーナーの鯵坂さん。

今回そんなギャラリーで行われているのは、渡邉知樹個展「だったらそれをして自由になればいい」
東京在住の渡邉さんは絵の展示の他にも、似顔絵や日めくりカレンダー、鳥オブジェや詩の制作をする傍ら、200台を越えるヒッチハイク、東京マラソン、ピアノ演奏、フットサルに年間365本の映画鑑賞…経歴だけ書いていくと、何者!?な作家ですがピンクのパンツにヒョウ柄の服を着て、さらに不思議な印象。この人はこういう人だという分類ができない、またそんな暇を与えない人でした。

渡邉さん「普段からずっと絵を描いているわけではないです。日めくりカレンダー、鳥のオブジェ、似顔絵、ヒッチハイク、絵を描くこと。自分がやりたいことをちゃんとやる、心の動きに誠実に向き合う。失敗してもいいんじゃなくて、失敗はないんです。そういうスタンスで結果的に色々なことをやってきました。
よく軸は何かと聞かれることがあるんですけど、自分がこういう人間だって決めるのも決められるのもあまり興味が無くて、でもその中でも、長くやってきた絵を描くことが社会的に評価されてきて、ある種の力になっているのは事実です。似顔絵の人、鳥のオブジェの人、日めくりカレンダーの人、いろんな印象を持ってもらっていいんですけど、それを辿って、渡邉知樹自身を見てもらえたらいいなと思っています。ヒッチハイクは移動、似顔絵は絵を描くという事だけでなく、むしろ人と関わることが醍醐味であると思っています」

本展では、大小70点の作品が展示されています。作品は、色鮮やかな作品、単色で描かれた作品。水彩画の淡い色で描かれたものや、筆の動きがしっかりとわかる力強さを感じる作品まで。

渡邉さん「今回の展示では、3~4年前から最近のものまで展示しています。中でも最近はピンク色が好きなので、ピンクを多く使っているんですが、意図的にこの色を使おうっていうのはきっかけでしかなくて、モチーフやテーマ同様、特に決めないようにしています。

絵は自分の内側から出てくるものを、自分で見たいという気持ちが強いです。もちろんうまくいかない時は『なんで絵を描いているんだろう…』と思うこともよくあります。でもなぜかどこかで楽しくなってくる。楽しくてやっていることにそれ以上の理由は無いと思います。もしくは、すでにやっていることだから、自分では分からないところで楽しんでいるんだろうとも考えています。

展覧会があって、制作することになると、絵の具遊びから初めるんです。それをすると『あ、自分はこういう事がしたいんだな』って見えてくるので、それに従いながら制作しています。だからといって、それに拘って描くという事はあまりしなくて、描く中で出た線とか絵の具が垂れたもの、つける予定がなかった指紋の汚れとかをどう生かそうかって考えるのを楽しみながら、制作していますね。無意識やハプニングも“わたし”。それと意識的な部分のバランスが、ぼくの絵の魅力なんだろうと思っています」

単純なようで、複雑な。複雑なようで、まっすぐな作品が見られる展示会。
梅雨あけが待たれる季節。雨の日だからこそ、出かけてみてはいかがでしょうか。

【展覧会概要】
渡邉知樹個展「だったらそれをして自由になればいい」
期間:2016年6月22日~7月3日
会場:Itohen Books Gallary Coffee
http://www.skky.info/itohen/gallery/

住所:〒531-0073 大阪府大阪市北区本庄西2-14-18 富士ビル1F
(地下鉄谷町線中崎町駅2番出口より徒歩10分)
観覧料:無料
時間 :11:00~18:00
※月曜日・火曜日と休館日のため、観覧できません。

Rei Nakadani

Rei Nakadani . 岐阜県出身。京都の外れの、総合大学に通う。文系大学生。絶賛就職活動中。学生団体で、フリーペーパー作成や、インタビュー記事の作成など、モノを書く、モノを作ることを少しだけしている。元美術部で、イラストを描いていたが、芸術の世界があまりわかっていない。わからないからこそ、楽しい芸術を発見したい。 ≫ 他の記事

KABlogについて

Kansai Art Beatの運営チームにまつわるニュースをお伝えします。

Facebook

KABlogのそれぞれの記事は著者個人の文責によるものであり、その雇用主、Kansai Art Beat、NPO法人GADAGOの見解、意向を示すものではありません。

All content on this site is © their respective owner(s).
Kansai Art Beat (2004 - 2024) - About - Contact - Privacy - Terms of Use