「近代絵画の美」展
西宮市大谷記念美術館
このイベントは終了しました。
日本が近代を迎え政治的・社会的な体制が大きく変化していく頃、絵画をめぐる状況も新たなる転機を迎えました。欧米で主流の洋画(油彩画)が徐々に浸透して行く一方で、漢画(からえ)・やまと絵と呼ばれた伝統的な絵画も、油彩画や写真など様々な影響を受けて、新たに日本画と呼ばれるようになったのです。洋画家たちは盛んにヨーロッパへと留学して洋画のテクニックを習得し、日本画家たちも伝統をふまえながらも新しい表現方法を模索しました。洋画家の梅原龍三郎や日本画家の上村松園、横山大観らは、今なお国民的な画家として親しまれていますが、彼らもまたそのような時代に活躍した画家たちです。その人気は、作品はもちろんのこと、それぞれの画家たちが新たなる「道」を切り拓いていった、その姿勢に共感するところもあるのかもしれません。
このたびは、所蔵品より明治から昭和初期にかけての日本画や油彩画など約70点の作品を展示することで、近代日本の絵画の魅力に迫ります。
ギャラリー・トーク 毎週土曜日 14:00〜
【画像:上村松園 「清韻」 (1943)】