Reviews
重たいテーマと自他共に認識されつつも、造形力の高い大きな作品群は、テーマが身近すぎて広大でいて、観覧者の心根を静かに震わせる。
人生や生きる事をテーマとした作品群を作り出したきっかけは、阪神淡路大震災によるものだそうで、そこから発展して娘さんのことに憂慮しながらもしっかりやってほしいという感覚を受けたインスタレーションまで、常に過去の映像を瞼に焼き付けながらも現況をひしと受けとめて製作しているというのがまざまざと伝わってくる。
ダンボールを自在に操っている人を久しぶりに見た。これも長年の製作による熟練の業ゆえの賜物か。