夜水鏡みがかず見るよ - 死と詩 -

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今回出展する4作家において、これまで発表して来た作品に共通するのは、 たとえ無意識であるにせよ「あちら側」を描いている点です。暗闇にまるで生きているかの様に佇む「家」や、顔を持たないままこちらを見続ける「人物」。 捻れた時空間で奔走する捻れた「自画像」群。 目や口などが消し去られ、存在だけがあらわになった「イキモノ」達。 スカルから生え続ける美しい「髪」や、喉を掻き切られても歌を歌い続ける「少女」など、 彼等が描く世界はこちら側ではなく、あちら側。あるいはこちらとあちらの境界にあるものを描いています。 彼等にはその境界を自由に行き来できる能力が備わっている様に思えます。 今回『夜水鏡みがかず見るよ』展の開催にあたり、私は4人に「死」/「詩」を描く事を要請しました。 「死」という言葉は特別で、他のどの言葉にも無い力を秘めています。 「死」と口に出した途端、あるいはノートに「死」と書いた途端、そこをおおっている空気は凍りつき、痛いほどの緊張が走ります。 「死」という言葉だけが持つ筆舌しがたい力を敢えてここでは「詩」と名付け、絵画という手法で描いてみて欲しいとお願いしたのです。 そして、それらの作品の展示方法にもこだわりました。 各作家に1つずつ木箱を準備し、箱の手前と向こう側の面に2つの作品を背中合わせに取り付けて、 合計4つの箱を床に置いて展示します。鑑賞者は一人の作家の対になる作品を、 決して同時には見ることができないストレスに曝されます。 それは、人類の長い歴史の中で「死」について全てが語り尽くされているかに見えて、 実はだれも「死」を実体験として語ったことが無いというパラドックスの比喩になっています。 三者三様の「死」と「詩」が私達の眼前に引き出された時、私達はそれをどう捉えどう受け入れることになるのでしょうか。 静寂な夜、鏡のような湖面に映る貴方自身の影。 一陣の風がおこしたさざ波で影は一瞬かき消されます。 しかし風が止み二度目に覗き込んだ時に映っている姿、 それはもはやあなたの影だとは限りません。 誰も死後の自分を見たことはないのです。いや、見る事があったとしても語ることはできないのです。

[関連イベント]
Xmas 特別企画・トークイベント
日時: 12月24日(火)15:30 ~18:00 
参加費: ¥500

『エロスとタナトスの境界線にて』vol.2 ~茶の湯の地平~
一部: プロローグ・変性意識的茶室考
二部: トーク・セッション・境界線上の茶の湯について
出演者: 半井洋三(歴史家)、森田進(建築家)

メディア

スケジュール

2013年12月13日 12:00 ~ 2014年01月19日 19:00

オープニングパーティー 2014年01月04日17:00 から 19:00 まで

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