「武家のみやこ 鎌倉の仏像 - 迫真とエキゾチシズム - 」

奈良国立博物館

poster for 「武家のみやこ 鎌倉の仏像 - 迫真とエキゾチシズム - 」

このイベントは終了しました。

治承4年(1180)、平家の軍勢によって奈良の地は焼き討ちされました。このとき、東大寺の再建に心血を注いだのは大勧進俊乗房(しゅんじょうぼう)重源(ちょうげん)であり、檀越(だんおつ)として復興事業に多大な貢献をなしたのが、新たな覇者として登場し、鎌倉に幕府を開いた源頼朝でした。奈良の寺々において仏像の再興造立に活躍したのは、重源が重用した康慶・運慶・快慶ら慶派の仏師たちですが、彼らの活躍の場は奈良にとどまらず、鎌倉や東国にも広がったのです。それは頼朝やその配下の御家人たちが、自らが建立した寺院の造仏に、競って彼ら慶派仏師を起用したことによるものです。重源は、中国・宋の仏教美術を移入することに積極的でした。このため慶派の作品にも宋の影響が認められます。しかし新たに政権を握った武家の都として重きをなした鎌倉には、蒙古軍の侵攻を逃れて日本に亡命した中国僧たちによって、より直接的に宋風文化が伝えられたため、仏教造像の場においても中国風の作品が相ついで生み出されたのです。昭和3年(1928)に開館した鎌倉国宝館には、この地域の貴重な作品の数々が寄託・所蔵され、鎌倉や東国の仏教美術、わけても仏像の全貌を把握することのできる優れた作品が常時展観されています。本展は、鎌倉国宝館に寄託・所蔵される仏教彫刻と仏画の優品に加え、近隣の寺院からも尊像の出陳を賜り、それらを一堂に会することによって、奈良から生まれ、鎌倉で結実した仏像の諸相の展観を目指すものです。関東の外においてまとまって展示される初の試みであり、とりわけ鎌倉時代彫刻発祥の地ともいうべき奈良で公開されることの意義は大きいと考えます。

[関連イベント]
公開講座「中世律宗の鎌倉進出と善派仏師」
日時: 4月19日(土) 13:30〜15:00(13:00より講堂入口で入場券を配布)
会場: 奈良国立博物館 講堂
講師: 山口隆介(奈良国立博物館学芸部研究員)
定員: 194名
参加費: 無料(入場の際には展覧会の観覧券、もしくはその半券、国立博物館パスポート等をご提示ください)

公開講座「鎌倉の仏像に見るエキゾチシズム」
日時: 5月10日(土) 13:30〜15:00(13:00より講堂入口で入場券を配布)
会場: 奈良国立博物館 講堂
講師: 清水眞澄(三井記念美術館長)
定員: 194名
参加費: 無料(入場の際には展覧会の観覧券、もしくはその半券、国立博物館パスポート等をご提示ください)

公開講座「鎌倉地方で花開いた肖像彫刻」
日時: 5月31日(土) 13:30〜15:00(13:00より講堂入口で入場券を配布)
会場: 奈良国立博物館 講堂
講師: 内藤浩之(鎌倉国宝館副館長補佐)
定員: 194名
参加費: 無料(入場の際には展覧会の観覧券、もしくはその半券、国立博物館パスポート等をご提示ください)
※詳細は公式ホームページよりご確認下さい。


平日の特別展来場者へプレゼント(各日先着1000名)
期間: 4月8日(火)~5月30日(金)
配布日: 火曜日~金曜日と4月28日(月)(4月29日(火・祝)、5月6日(火・休)は除く。また、5月7日(水)は休館日のため実施しません)
※詳細は公式ホームページよりご確認下さい。

メディア

スケジュール

2014年04月05日 9:30 ~ 2014年06月01日 17:00
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館、4月25日(金)以降の毎週金曜日は19:00まで開館

Facebook

Reviews

All content on this site is © their respective owner(s).
Kansai Art Beat (2004 - 2024) - About - Contact - Privacy - Terms of Use