MOVING 2015

映像作家とミュージシャンによるライブパフォーマンス・プログラム

In ニュース by Tsuyoshi Yamada 2014-09-22

MOVING 2015」は、2015年2月6日(金)~2月22日(日)に京都で開催される映像芸術祭です。会期中は新進のアーティスト約30組を招き、京都芸術センター、京都シネマ、METROなど約8会場で、「映像の展覧会」「映画館での上映」「映像を利用した舞台公演」「映像と音によるライブ」「映像に関するトーク」が行われます。

芸術祭に先立って「MOVING 2015」のプレイベントとなる「MOVING Live 0」が2014年9月6日(土)に京都の五條會舘で行われました。ヴィジュアル×サウンドをコンセプトとした映像作家とミュージシャンによるライブパフォーマンス・プログラムです。

オルタナティブポップデュオの「てあしくちびる」は、今回の京都公演が関西初ライブとなります。弦楽器と言葉のみで生み出される彼らの音楽に、色彩豊かな映像でコラボーレーションしているのは、『てあしくちびる/ペリ』をはじめ、MV制作を中心に活動する気鋭の映像作家 浦崎力。軽快なテンポと共にリズムよく変化するアニメーションは、とても不思議な世界観を醸し出していました。

浦崎力さんは、現在京都の東山に位置する東山アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)で開催されているALLNIGHT HAPS「暗闇から真昼を覗き見る」にて、映像のインスタレーション展示も行っています。

音楽ユニットswimmとコラボレーションする山城大督は、ライブ形式でのパフォーマンス自体が初めて。五條會舘の会場ならではのディティールを生かした手法で、ライトをつけて陰影を強く浮かび上がらせたり、窓をあけて風をいれたりと、縦横無尽に会場を飛び回り、swimmとのコラボレーションを盛り上げました。

映像作家の宮永亮と、孤高の表現者志人によるコラボレーションは、志人の聞き入ってしまうような詩と音楽に、宮永のイメージを幾重にも重層する表現が重なり、前二組とは、全く違った濃厚な時間を作り出していました。

トリを飾ったのは、映画『おそいひと』『堀川中立売』などを監督し、『Back』『Fly』など、音楽ユニットあらかじめ決められた恋人たちへのMVを手掛けてきた映画監督の柴田剛とあらかじめ決められた恋人たちへのフロントマン池永正二。親交深い二人による満を持してのライブ初共演(今回のための撮り下ろし映像もあり)。

映像作品を見ているような、それでいてライブハウスにいるようなそんな不思議なコラボレーションプログラムは、会場の元歌舞練場会場の旧歌舞練場というレアなロケーションも相まって、映像、音楽、芸術に興味がある方から、現代における映像表現の動向に注目している方まで、十分に楽しめるものになっていました。

このプレイベントは、2014年10月19日(日)に柏(千葉)でも行われます。関東の方は是非足を運んでみてください。

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映像芸術祭 “MOVING 2015”
会期:2015年2月6日(金)~2015年2月22日(日)
※10月19日(日)に柏(千葉)にてプレイベントを実施。
会場:京都芸術センター、京都シネマ、METRO、アトリエ劇研、ARTZONE
五條會舘※、キネマ旬報シアター※ 他
※プレイベント会場

参加作家:あごうさとし、池永正二[あらかじめ決められた恋人たちへ]※、浦崎力、毛原大樹、坂西未郁、柴田剛、志人※、swimm※、てあしくちびる※、林勇気、水野勝規、宮永亮、村川拓也、八木良太、山城大督 他
※プレイベントへミュージシャンとして参加

http://www.moving-kyoto.jp/

主催/企画:MOVING 実行委員会(水野勝規、林勇気)
ディレクター:中本真生(UNGLOBAL STUDIO KYOTO)
共催:京都芸術センター
協力:みずのき美術館
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Tsuyoshi Yamada

Tsuyoshi Yamada . 東京都小平市生まれ、武蔵野美術大学芸術文化学科卒業。長らく武蔵野美術大学で、研究制作を続けて、その傍ら、美術展企画や舞台制作、ドキュメンタリー制作などに尽力を注ぎ、芸術と美術、作家と作品、ものつくりの世界に触れる。2013年京都に拠点を移し、デザインとアートの世界の周辺に身を置いている。株式会社モーフィング所属。 ≫ 他の記事

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