「法隆寺秘宝」展

法隆寺大宝蔵院

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法隆寺の歴史は、推古天皇と聖徳太子による創建によって今からおよそ一千四百年前に始まったのでありますが、法隆寺の建立については不明瞭な部分も多く含まれております。
とくに明治時代以降の近代的な研究では、『日本書紀』に記載された天智9年(670)の法隆寺焼失の記事をめぐって、法隆寺の再建非再建論争が展開されたのであります。またこの論争において、西院伽藍の東南にあった若草伽藍跡の塔の礎石が注目されるようになり、昭和14年、石田茂作博士・末永雅雄博士等による発掘調査が行われ、塔と金堂が一直線に並ぶ四天王寺式伽藍の遺構が発見されました。
これによって『日本書紀』に記載された法隆寺の焼失は、若草伽藍跡にあった寺院のことであり、その寺院が創建法隆寺であると考えられたのであります。
それでは現在の西院伽藍は、「いつ」「誰によって」建立されたのか?その当時の状況を知りたい!という熱い思いは、法隆寺の保存修理における緻密な調査研究を推進し、その成果を物語る膨大な資料を残す要因ともなったといえます。
最近、西院伽藍に使用されている木材の伐採年が明らかにされたり、若草伽藍跡から壁画片が発見されたり、法隆寺の歴史に新たな資料が加えられております。本年の法隆寺秘宝展では、部分的な展示ではありますが、保存修理における調査研究の足跡と新たな発見について触れてみたいと存じます。

【画像:「若草伽藍創建 鬼瓦」 (飛鳥時代)】

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スケジュール

2007年09月11日 ~ 2007年11月30日

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