渡邉博史 「私は毎日、天使を見ている」

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2001年7月の夏の日、作者はサンザラロ精神病院に足を踏み入れた。そこには多くの患者がいた。ある者は歩き回り、ある者は眠り、ある者はベッドの上にじっと座っている。すると一人の女性が作者と一緒に並んで歩き始める。彼女の目は興奮と好奇心で一杯だ。彼女は大部屋の外まで作者にずっとついて来て、話し続け、5分毎に歯が痛いと訴える。作者が彼女の前から去ろうとすると、彼女は「あなた達は天使を見る?」「天使を見ましたか?」と聞き、最後に「私は毎日、天使を見ている。」と断言した。
この病院の建物のおよそ1/5は教会が占めている。そしてこの病院では、医師と看護士以外に、修道女が患者の世話に重要な役を担っている。作者はある一人の医師から、医学とは宗教の救世事業の一部として始まったものであり、教会は常に病人を救う大きな精神的な助けとなってきた。最近になってやっと科学がその主要な部分になり、宗教的側面が小さくなったのだと言われた。
作者は、科学と宗教がこの本質的に最も人間的な病気に悩む人たちを救うための努力を、この病院で共存した形で行われていることに好奇心をそそられた。撮影の間、患者の人たちの話をたくさん聞いた作者は、これらの写真を見ると、その時聞いた話を思い出すという。モノクロ約40点。

メディア

スケジュール

2007年08月30日 ~ 2007年09月04日

アーティスト

渡邉博史

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