黒瀬正剛 「Symposion」
いとへん Books Gallery Coffee
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動物なのか、人なのか、はたまたその中間に位置する物なのか・・。いずれにせよ血の通いがあることは間違いない。現実世界の不安を一切合切抱え込んだような黒瀬の描く生き物達は、その重圧に耐えうる強さを感じる。
ガラスに彩色を施す際に使用する絵具は、それ自体は通常の描き心地と違い、透明度が高い上に画面の上を“滑りやすい”。扱いにくい画材だが、それは世間の事情と同じく黒瀬にとって、その融通の効かない事実こそがリアルに感じ取れているのかも知れない。
オートマティスム(自動記述法)といった無意識を意識化した描写法を制作の根底に置き、画面を貪るように滑走する絵具たちは、黒瀬しか生むことの出来ない奇異な生物として再生され、私の頭を優しく撫でつけるように通過する。
【画像:黒瀬正剛 】
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スケジュール
2008年06月18日 ~ 2008年06月29日