西尾早苗 「001 surface」

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エレクトロニック・ミュージックからインスパイアされた独特のミニマリズムを持つ作品を制作する新進作家、西尾早苗。
2006年度に広島市立大学大学院芸術学研究科を修了し、初エキシビジョンとなる本展では、2007年〜2008年にかけて制作された作品を多数展示します。
主に岩絵具などを膠(ニカワ)で和紙に定着させる日本画の手法を用い、「surface」(表層、外面、うわべ、など意味する)と名づけられた作品群は、揺らめきながら変化する水面のクロッキーを描くところから始まります。「Surface」には空、光、人、高層ビルなど、様々なものが映り込んで揺らめく水面のパターンが描かれており、その「表層」はハイスピードカメラでとらえた映像のように微かな目眩を伴って観る者の心の奥底へとゆっくりと下降していくのです。
今回、テクノ、ヒップホップ、エレクトロニカなどのジャンルの壁を超えて国内外のシーンから多大なリスペクトを獲得するベテラン・アーティスト、白石隆之がサウンド・インスタレーションで参加します。
※スペース1F/2Fにて展示

パーティー 3月29日(土)18:00〜20:00

メディア

スケジュール

2008年03月28日 ~ 2008年04月02日 17:00

アーティスト

西尾早苗白石隆之

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Reviews

firty: (2008-04-01 at 16:04)

多メディア(日本画、写真)で表現する彼女にとって、写実性が重要かと言えばそうではなく、純粋美術としての表現の方が重要であることは、作品群を見てすぐに感じた。むしろ僅かに展示されていた、とある事情で描いたライブペインティング作品の方が異質だったぐらいだ。あとで、本人の説明を受けて納得したものだったが。

彼女の“すいめん”の動き(というよりも見ていてそう感じる。“漂い”とか、“脈動”という言葉も当てはまって、もしかしたらそっちの方がより、彼女らしいかも知れない。)にほう、と。余り時間が無いという前提で行ってしまったのは個人的に申し訳なかったなと。

特に、2階の展示は面白い試みがなされている。
彼女の説明を受けずにヘッドフォンを着けて入るのも一興。私は説明を聞かずに入ったが、注釈文を読んで鑑賞していると、中々に心が揺さぶられて見ていて心地よかった。危うく次の予定を忘れそうになったほど。

心のひだという喩えがあるが、成る程水面か・・・。一見だけでは、既成概念から抜けだせられないかも知れない。しかしそれは、単に見る気がないのと同じなのかも知れないとふと思う。
技巧・内容・表現力と、個展としては非常に充実した内容だった。

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