「Collection / Connection - マヤ・アンデス染織につらねる新しいカタチ - 」展

京都市立芸術大学ギャラリー @KCUA

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本展覧会は、中南米染織コレクション約80点とそれらを研究、制作した学生等の作品約20点の展示です。マヤ・アンデスの民族衣装や日常生活の布と、そこからインスピレーションを得て、現代の学生たちの感性で新しく制作されたテキスタイルや作品を同時に鑑賞していただけます。

滋賀県にある「あざみ寮」で長年織物指導を担ってこられた石原繁野氏が、1970年代から染織研究のために現地で収集された中南米の染織品127点がこの度、京都市立芸術大学に寄贈されました。これらは染織工芸を学ぶための貴重な「生きた資料」です。具体的には、グアテマラなどマヤの民族衣装のウィピルと呼ばれる女性用上衣やスカート、頭部に巻く飾り紐や帯です。またアンデス地域の資料には物を包んだり女性の肩掛けにするリフヤ、男性用上衣のポンチョ、帯や帽子、農産物などを入れる袋など、布の用途は実に様々です。その大半は自給自足の繊維素材で紡ぎ、腰機で織り、刺繍し、編まれたものです。これらは衣服として寒暖の差から人々の身をまもる機能を持ちながら、そこには特徴ある華やかな色彩や大胆な文様がほどこされています。それは地域の気候や人々の暮らしに密着しており、集団としてのアイデンティティーも表現されているのです。
そこで、実技授業「資料を紐とく」と題し、実物資料を元に実践的な取り組みを行いました。学生たちは直接これらに触れる機会を得て、素材や文様、技法などについて多角的に学び、その後二つの方向で創造活動を試みました。一つは兵庫県立工業技術センターの協力の元、学外とのコミュニケーションをはかりながら、ジャカード機による広幅のテキスタイル制作へという試みです。もう一つは各自が様々な資料から触発されて、造形作品へと展開させることです。

将来のクリエーターへの途上にある学生たちが、寄贈された海外の染織品に初めて出会うところから、何を発掘し、どう飛躍することができるのかという実験でもあると言えましょう。
染織・テキスタイルは人間の生活に直結する重要な文化資源です。それらを「生きているアーカイヴ」として位置づけ、手を使ってものを作るという共通基盤の上で、学外の機関と連携しながら「新しい活かし方」を柔軟に探っていきたいと思います。

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スケジュール

2014年01月07日 11:00 ~ 2014年01月15日 19:00

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