特別展 「やきものを分析する -釉薬編-」

兵庫陶芸美術館

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やきものは、人類が化学変化を意識的に応用し、生みだしたといわれていますが、現在に至るまでには、形や色合い、装飾などにさまざまな技術が取り入れられ、変化してきました。やきものの製作過程を紐解いてみると、素材となる粘土や陶石などを採掘し、不純物を取り除いて精製したのち、成形作業へと移っていきます。成形されたうつわは、その後、器面に装飾が施され、焼成作業へと進んでいきますが、装飾においては、器面をカンバスに見立てて、写実的あるいは図案化して描かれる絵付けや、釉薬によって色彩豊かに色付けされた平面的な装飾とともに、器面への彫り込みや貼付け、型から写しとるなどの立体的な表現もみられます。
器面を装飾し、彩りを添えることは、やきものが誕生してまもなく始められており、世界で最古ともいわれる縄文土器には、縄目の文様だけでなく、火焔土器などにみられるような立体的な突起物の他、朱漆やベンガラなどで彩色された土器も発見されています。これら日常生活の道具のひとつであるやきものを飾る行為は、世界各地で広く行われており、釉薬が施されたやきものは、エジプトでは約5,000年前に、中国では約3,500年前につくられたといわれています。釉薬を使用することは、当初、器面が被膜に覆われることで、液体などの漏れを防ぐとともに、強度を高くするなどの実用的な目的で始まったと考えられます。しかし、次第に装飾的な要素が加わり、その多彩な色合いや光沢は、玉器や漆器、鉄製品などの素材を代替するようにもなり、青磁や灰釉、鉄釉など、さまざまな釉薬が生みだされ、多くの人々を魅了してきました。
この展覧会では、やきものの製作過程の中から、器面を彩るさまざまな色合いを生みだす釉薬に焦点をあて、その歴史や特徴を当館の古陶磁および、現代陶芸コレクションを通してご紹介します。

【関連イベント】
・探検美術館“世界に一つだけのツアー”
日時:2016年12月17日(土)11:00~11:45
場所:兵庫陶芸美術館 展示棟・管理棟 他
定員:事前申込制(定員15名、先着順) ※小学5年生~中学生対象
参加費:無料

・星空鑑賞会“丹波ノムコウ”
日時:2016年12月17日(土)15:30~18:30
講師:小関 高明 氏(関西モバイルプラネタリウム 代表)
場所:兵庫陶芸美術館 研修棟・レストランウッドデッキ 他
定員:事前申込制(定員40名、先着順)
参加費:無料

・特別展「やきものを分析する-釉薬編-」関連ワークショップ「釉薬づくりに挑戦!~灰から出来る丹波イガ栗釉~」
日時:2017年1月14日(土)13:30~16:15、1月29日(日)13:30~14:30 全2日
場所:兵庫陶芸美術館 工房、展示棟
定員:20名
参加費:2,800円

・当館学芸員によるギャラリートーク
2016年12月24日(土)、2017年1月7日(土)、1月21日(土)、2月4日(土)
いずれも11:00より1時間程度(観覧券が必要)

メディア

スケジュール

2016年12月10日 10:00 ~ 2017年02月12日 18:00
月曜日、12月31日(木)~1月2日(月)まで休館。但し1月9日(月・祝)は開館し、1月10日(火)は休館

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