三木由也 「水の器について/山ノ内浄水場」

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私が京都市右京区にあった山ノ内浄水場を始めて見学したのは2012年11月のことでした。
建築家の増田友也氏の設計による水処理のための巨大な空間は独自のコスモロジーを備えており、解体までにこの場所を記録したいと強く思いました。操業を停止する少し前から、施設の水が抜かれ始め、停止後には水処理のために穿たれた巨大な空間が露になりました。広大な沈殿池の底に降り立つと、そこは静かで、古代の遺跡を訪れたかのようでした。
撮影の最後に、着水井という、琵琶湖からの水が市内の地下を通り、初めにこの施設に流れ込む大きな円形状の空間に降り立ちました。
この空間には直径が人の背丈ほどの大きな穴が穿たれていて、その空間に強い印象を覚えた私は、この場所と私が生まれ育った家との関係を確かめるようにして、穴を撮影した写真を背中に背負い、浄水場から家までの道を歩くことになります。
大きな穴を背負った亡霊のような存在と共に見る都市や郊外の風景とはどのようなものでしょうか。浄水施設という、現代の生活に基底的に関わりながら普段は意識されにくい場所を記録すると同時に、その空間を通じて、身近な都市や郊外を捉えようとする試みです。

メディア

スケジュール

2016年10月05日 13:00 ~ 2016年10月16日 19:30
10/11日は休館

アーティスト

三木由也

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