加藤 國子 「杜 その2」

大阪ニコンサロン

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作者の記憶にある天災は、1948年の福井地震である。家族みんな寝巻に裸足で外に飛び出した。作者の妹を抱いた父、作者やそのすぐ上の姉の手を引いた母、かばいあう姉たち。裸足の足は冷たかったはずだが記憶にはない。それからも毎年のように台風や大雨に見舞われ、伊勢湾台風の記憶や、また近年の阪神・淡路大震災や東北、熊本の震災は作者にとって衝撃的だった。自分一人が持つ天災の記憶だけでも結構な数だが、この国の歴史が始まって以来ではいったいどれほどの数になるのか、と作者は思う。
そして、どんな大きな災害も長い年月の間には新しい記憶の下に埋もれて人の心から消えてゆく。
災害のない穏やかな日々を願って建てられた神社にもいろいろな記憶が残されて、それも長い間には苔むしたり、朽ちていったり、また新しく作られたり。そんな記憶の深い積み重ねの上に今日の我々の祈りの日々がある。
モノクロ41点。

メディア

スケジュール

2016年12月08日 10:30 ~ 2016年12月14日 18:30

アーティスト

加藤 國子

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