2014年4月から、関西圏のギャラリーを「どんな空間か」に焦点を当てて見る、というテーマで12箇所のギャラリーを紹介してきました。「関西ギャラリー探索|建物と人」というタイトル通り、それぞれの建物や空間とともにある運営者や建築家などといった人の思いに焦点を当てていきました。
紹介したギャラリーの中には、残念ながらすでに閉廊してしまったところもありますが、どのギャラリーも魅力的な場所やエリアにありました。連載記事の中では個々のギャラリー空間の紹介に集中するために届けられなかった周辺環境の紹介も、機会があれば行いたいと毎回思っていたので、今回をその機会にしたいと思います。
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これまでの連載の振り返り(2回目)の後半です。ちなみに前半の記事はこちらです。
関西ギャラリー探索|建物と人:特別編2 前半
1回目の振り返りはこちら
→関西ギャラリー探索|建物と人:特別編 前半
→関西ギャラリー探索|建物と人:特別編 後半
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奈良、宇陀市「室生山上公園芸術の森」と一緒にここ行くといいですよ
「景観にも安全性にも配慮しながら公共事業とアートを結びつける」
奈良県北東部に位置する宇陀市。彫刻家であるダニ・カラヴァンによってデザインされ、公共事業とアートを結びつけようという強い意思によってつくられた「室生山上公園芸術の森」を紹介しました。
その名前を聞いてすぐにピンとくる人もいるかもしれませんが、この施設の近くにあるのは室生寺。女人禁制だった高野山に対して、かつてより女性の参拝を受け入れていたため「女人高野」として親しまれたことでもよく知られる室生寺ですが、本堂、金堂、五重塔という国宝があることはもちろん、カラヴァン氏も時間を過ごし、デザインの着想を多く得ただろう場所として%E